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コラム

サイバーセキュリティ対策の要、ペネトレーションテストの重要性

近年、企業を標的としたサイバー攻撃が深刻化する中、セキュリティ対策の実効性を検証する「ペネトレーションテスト」の重要性が高まっています。
このテストは、実際の攻撃者の視点から自社のシステムやネットワークの脆弱性を特定し、対策を講じる機会を提供します。しかし、日本企業におけるペネトレーションテストの実施率は、特に中小企業において依然として低い状況にあります。

なぜ今、ペネトレーションテストが必要なのか

サイバー攻撃の手法は日々進化しており、従来の対策だけでは十分な防御が難しくなっています。特に注目すべきは、以下の3つの要因です。

第1に、テレワークの普及によってネットワークの境界が曖昧になり、攻撃の対象となる箇所が増加していることです。社員が自宅から業務システムにアクセスする際の通信経路や認証方式に、想定外の脆弱性が潜んでいる可能性があります。
第2に、クラウドサービスの利用拡大により、システム構成が複雑化していることです。複数のクラウドサービスを連携させる際の設定ミスや、権限管理の不備が新たな脅威となっています。
第3に、サプライチェーン全体を狙った攻撃が増加していることです。取引先や協力会社のシステムを経由した侵入事例が報告されており、自社のセキュリティ対策が万全でも、ビジネスパートナーの脆弱性を突かれるリスクが存在します。

ペネトレーションテストがもたらす具体的な価値

ペネトレーションテストの実施は、単なる脆弱性の発見にとどまりません。以下のような多面的な価値を組織にもたらします。

◆実践的な防御力の向上
机上の対策では見落としがちな、実際の攻撃シナリオに基づいた具体的な改善点が明らかになります。例えば、パスワード設定が適切でも、特定の条件下でバイパスできる可能性があることなどが判明するケースがあります。

◆インシデント対応力の強化
テスト結果を基に、セキュリティインシデント発生時の対応手順を見直し、改善することができます。攻撃の早期発見と適切な初動対応が可能になり、被害を最小限に抑える体制を整えることができます。

◆コンプライアンスへの対応
様々な業界基準や法規制で求められるセキュリティ要件への適合性を、客観的に確認することができます。特に、個人情報や機密情報を扱う業種では、定期的なペネトレーションテストの実施が求められるケースが増えています。

効果的な実施のためのポイント

ペネトレーションテストを効果的に実施するためには、以下の点に注意が必要です。

◆明確な目的設定
「なぜテストを行うのか」「何を守りたいのか」を明確にし、テストの範囲と深度を適切に設定することが重要です。全てのシステムを対象とするのではなく、重要度に応じて優先順位をつけることで、効率的なテスト実施が可能になります。

◆継続的な実施
セキュリティ対策は一度きりではなく、継続的な改善が必要です。定期的なテスト実施により、新たな脆弱性の早期発見と、対策の有効性確認を行うことが推奨されます。

◆結果の活用
発見された脆弱性への対応はもちろん、テスト結果を組織全体のセキュリティ意識向上や、社員教育に活用することで、投資対効果を最大化することができます。

セキュリティ投資としての価値

ペネトレーションテストは、直接的な金銭的リターンを測定しにくい投資かもしれません。しかし、サイバー攻撃による被害の深刻化を考えれば、その予防的価値は計り知れません。
情報セキュリティの専門家不足が指摘される中、外部の専門家によるペネトレーションテストは、効率的にセキュリティレベルを向上させる有効な手段となります。
経営者は、ペネトレーションテストを単なるコストではなく、ビジネスの継続性を確保するための重要な投資として捉え、積極的な実施を検討すべきでしょう。デジタルトランスフォーメーションが加速する今こそ、実効性のあるセキュリティ対策の一環として、ペネトレーションテストの導入を真剣に考える時期に来ています。


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