
CVE-2024-4577に関する緊急警告:拡大する国際的サイバー脅威
2024年6月に公開されたPHP-CGI環境における重大な脆弱性(CVE-2024-4577)が、日本を含む世界各国で悪用され続けています。この脆弱性は特にWindows環境で動作するPHP-CGIモードに影響を与えるもので、2025年初頭から攻撃が急増しています。
脆弱性の概要と影響範囲
この脆弱性はWindows環境で特定のPHPバージョンをCGIモードで実行している全てのシステムに影響します。具体的には、PHP 8.3.7以前、PHP 8.2.19以前、PHP 8.1.28以前、およびPHP 8.0、PHP 7、PHP 5の全バージョンが危険な状態にあります。特に注意すべきは、Windows版XAMPPをデフォルト設定で運用している環境は全て影響を受ける点です。
一方で、重要な点として、Linux環境ではこの特定の脆弱性の影響を受けないことが確認されています。
この脆弱性が悪用された場合、第三者がリモートから任意のコードを実行できるようになり、サーバー上の非公開データが漏洩する可能性があります。リモートコード実行(RCE)脆弱性は最も深刻なセキュリティ上の問題の一つで、CVSSでは高いスコアが付与されています。
日本での攻撃状況
SecurityWeekの報告によると、日本国内では2025年1月から継続的に攻撃キャンペーンが確認されています。特に教育機関、エンターテインメント業界、EC(Eコマース)サイト、テクノロジー企業、通信事業者が主な標的となっています。
これらの攻撃は単発的なものではなく、組織的かつ継続的な活動として行われており、日本のウェブサイト運営者は特に警戒が必要です。Windows環境を利用している組織は直ちに対策を講じる必要がありますが、Linux環境のユーザーは今回の特定の脆弱性については懸念する必要はありません。
国際的な広がり
GreyNoise Intelligenceの調査によれば、この脆弱性を利用した攻撃は日本だけでなく、米国、英国、シンガポール、インドネシア、台湾、香港、インド、スペイン、マレーシアなど多くの国と地域で急増しています。
これらの地域ではPHPベースのウェブアプリケーションが広く利用されており、特にCGIモードで運用されているWindows環境が集中的に狙われています。国際的なサイバー犯罪グループがこの脆弱性を活用していると考えられ、複数の国をまたいだ協調的な対応が求められています。
具体的な対策
影響を受ける環境の管理者に対して、以下の対策を緊急に実施するよう強く推奨しています:
◆最新バージョンへのアップデート
- PHP 8.3.8以上
- PHP 8.2.20以上
- PHP 8.1.29以上
へのアップデートを速やかに実施
※PHP8.0および旧バージョンであるPHP7、PHP5の全バージョンは速やかにアップデートを実施してください
◆アップデートが難しい場合の代替対策
- CGIモードからFastCGIやmod_phpなど別の実行モードへの変更
- WAF(Webアプリケーションファイアウォール)の導入
- 影響を受けるサーバーへの外部アクセス制限
◆継続的なモニタリング
- 不審なアクセスやサーバー動作の監視強化
- ログ分析による異常検知
- インシデント対応計画の準備
業界別の注意点
特に攻撃が集中している業界に対する注意点は以下の通りです
教育機関:学生情報や研究データなど機密性の高いデータを保護
ECサイト:顧客の個人情報や決済情報の保護を最優先に
エンターテインメント業界:コンテンツ管理システムの保護と著作権保護
テクノロジー企業:知的財産や開発コードの保護
通信事業者:顧客データとネットワークインフラの保護
今後の展望
この脆弱性を利用した攻撃は、今後もパッチが適用されていない環境を標的に継続すると予想されます。サイバーセキュリティ体制を再評価し、特にウェブサーバー環境におけるPHPの実行モードとバージョン管理を徹底する必要があります。
この脆弱性への対応を通じて、組織全体のセキュリティ姿勢を見直す機会とすることを推奨します。最新のセキュリティ情報を継続的に入手し、迅速にパッチを適用するプロセスを確立することが、今後の類似脅威に対する最善の防御となるでしょう。
脆弱性対応はコストと時間を要しますが、情報漏洩やシステム障害による事業継続の危機と比較すれば、必須の投資と言えます。特に複数の国で攻撃が拡大している現状を踏まえ、早急な対応が求められています。

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